【労務管理情報】厚生労働省が提供する「事業主・労働者向けお役立ち動画」の活用術

今月も、
2026年2月号のネクステップメルマガより、
注目記事をピックアップ!
2026年を迎え、労働法制の改正や社会保険制度のアップデートはますます加速しています。厚生労働省では、これまでも法令改正の内容や実務のポイントを解説したリーフレットを数多く公開してきましたが、近年では「動画」による情報提供が主流になりつつあります。
本記事では、経営参謀社労士の視点も含め、現在公開されている注目の動画3選と、それを社内でどのように活用すべきか、徹底解説をします。
注目動画その1:
育児休業等給付に関する
動画
2025年4月1日に施行された雇用保険法の改正により、「出生後休業支援給付金」と「育児時短就業給付金」が新設されました。
- 改正のポイントと課題:これらの新制度は、男性の育休取得促進や、育休復帰後の柔軟な働き方を支援する画期的なものですが、支給要件や申請手続きが非常に複雑化しています。
- 動画の役割:厚生労働省は「給付金の紹介動画」や「デジタルパンフレット」を公開し、特に労働者側の理解を深める支援を行っています。
- 【経営参謀社労士の視点】:総務担当者が一人ひとりに説明するのは限界があります。社内掲示板やチャットツールにこの動画のQRコードを掲載し、相談に来る前のプレ学習として活用してもらうことで、窓口業務の負担軽減と従業員の安心感向上を両立できます。

注目動画その2:
ハラスメントに関する動画
ハラスメント対策は、もはや「努力目標」ではなく、企業の存続に関わる「リスク管理」の最優先事項です。
- 「あかるい職場応援団」の活用:厚生労働省が運営するこのサイトでは、事業主向け、相談窓口担当者向け、就活ハラスメント対策など、対象者別の研修動画が豊富に公開されています。
- カスタマーハラスメント(カスハラ)への対応:今後義務化が予定されているカスハラ対策について、「スーパーマーケット業界における対策」といった業種別の具体的な動画も公開されています。
- 【経営参謀社労士の視点】:カスハラ対策は、従業員のメンタルヘルスを守るだけでなく、離職防止の鍵となります。特に「現場の判断基準」を統一するために、管理職研修の教材としてこれらの動画を取り入れることを強く推奨します。
注目動画その3:
メンタルヘルスに関する
動画
働く人の心の健康管理のために、厚生労働省は「こころの耳」という専門サイトを開設しています。
- 学べるテーマ:セルフケア、家族によるケア、同僚によるケア、職場全体の対策、ストレスチェックの活用方法など、短時間で学べる動画が網羅されています。
- 【経営参謀社労士の視点】:メンタル不調は、本人も気づかないうちに進行することがあります。1分〜5分程度の短い動画を「安全衛生委員会」の冒頭で視聴したり、社内メルマガで定期的に紹介したりすることで、職場の「心のバリア」を低くする効果が期待できます。

【経営参謀社労士より】
動画活用による
「エンゲージメント向上」の戦略
これからの時代の労務管理は、情報を「与える」だけでなく、どう「届けるか」というマーケティング的視点が求められます。
- リテラシーの格差を埋める
法改正は従業員に不安を与えがちです。「今回の改正で手取りや休みがどう変わるのか」を動画で分かりやすく解説することで、不要な混乱を防ぎ、会社への信頼感を高めることができます 。 - コンプライアンスの可視化
「うちはハラスメントを許さない」「育休取得を応援する」という方針を口頭で伝えるだけでなく、国が提供する公的な動画を社内教育に組み込むことで、会社の姿勢が本気であることを対外・対内にアピールできます。これは採用力の強化にも直結します。
まとめ
今回紹介した動画は、以下のQRコードから直接視聴することが可能です。
- 育児休業等給付に関する動画(制度理解の促進)
- ハラスメントに関する動画(カスハラ・就活対策含む)
- メンタルヘルスに関する動画(セルフケア・職場対策)

これらのコンテンツを単なる「事務作業の参考資料」として終わらせるのではなく、自社の最良な職場環境を再構築し、従業員の能力を最大限に引き出すための「戦略的ツール」としてぜひ活用してください。

