カスタマーハラスメント対策、できていますか?

みなさま、こんにちは。
ネクステップの菊池です。

昨年から「ハラスメント防止研修」のニーズが増えており、
首都圏を中心に東北など、多くの地域で登壇させていただいています。

パワハラ、セクハラ、マタハラといった従来のハラスメントに加え、近年、企業にとって極めて重要な課題となっているのがカスタマーハラスメント(以下、カスハラ)への対策です。従業員の心身の健康を守り、健全な職場環境を維持するためにも、カスハラ対策は避けて通れません。

なぜ今、カスハラ対策が必要なのでしょうか?

なぜ今、カスハラ対策が必要なのか

カスハラは、従業員のモチベーション低下や離職につながるだけでなく、企業のブランドイメージや信頼性を損なうリスクがあります。令和7年(2025年)6月には法改正が行われ、企業にはカスハラ防止のため、雇用管理上、必要な措置を講じることが義務付けられることになりました。
令和8年10月に施行される予定で、すでに多くの企業がカスハラ対策に取り組み始めています。今から準備をすすめましょう。

では、従来のハラスメントと何が異なるのでしょうか?

今までは主に職場内で起こるハラスメントに対して、企業に対策を講じることが求められていました。
しかし、カスハラは、自社の社員が顧客や取引先などの外部からハラスメントを受けたり、逆に自社の社員が外部に対してカスハラを行うなど、正当なクレームとカスハラの境界線の曖昧さ、企業の責任範囲の広さ、証拠収集の難しさなどから大変センシティブな対応が求められます。

結果的に企業の対応が不十分だと、社員の精神的な不調や健康被害、企業の評判低下、業務効率の低下など大きなリスクを負うことになります。

貴社に必要な対策とは

カスハラ対策は、以下の3つのフェーズで進めることが効果的です。

1.予防(発生前の体制づくり)

  • カスタマーハラスメント 基本方針を作成し、公表しましょう
    社員の就業環境を守るため、社会通念上不当な行為を「許容しない姿勢」を明確にし、「対応手順を定める」ことが目的です。
    「カスタマーハラスメント 基本方針」とインターネットで検索すると、企業の対策が公表されています。参考にするとよいでしょう。
  • 研修を実施したりマニュアルを作成したりするなど初期対応のルールを策定し、周知しましょう。
    研修を受けることで、正しい知識を身につけ、企業も社員も守ることができます。

2.初動(発生時の対応)

  • 複数人での対応と責任者への引き継ぎルールの徹底
    • 対応は必ず複数人で行い、担当者を孤立させない体制を構築します。
    • 対応レベル(例:暴言、威嚇、身体的接触の有無など)に応じて、現場責任者、管理職、さらには法務部門や経営層へと迅速に引き継ぎをする明確なルールを定めます。
  • 冷静かつ詳細な記録(日時、内容、言動、対応者)
    • ハラスメントの事実を客観的に証明するため、発生日時、場所、ハラスメントの内容(発言や行動)、相手の属性(分かれば)、対応した従業員の氏名、対応時間を詳細に記録します。
    • 記録は、感情論を排し、事実のみに基づいた「いつ、誰が、何を、どうした」という形式で保持することが重要です。可能であれば、音声記録や動画、目撃者の証言なども収集します。
    • この記録は、後の法的措置や再発防止策の検討における重要な証拠となります。

3.  事後対応(再発防止・ケア)

  • 法的措置の検討と実行
    • 発生したハラスメント行為が、暴力、脅迫、名誉毀損、業務妨害などの犯罪行為や民事上の不法行為に該当するかどうかを法務部門や顧問弁護士と連携して検討します。
    • 行為の悪質性や反復性によっては、警察への被害届の提出、告訴、損害賠償請求などの法的措置を迅速に実行します。
    • 相手方への毅然とした対応を示すことで、企業の姿勢を明確にし、同様の行為の抑止力とします。
  • 被害を受けた社員へのメンタルヘルスケアの提供
    • ハラスメントの被害を受けた社員は、深刻なストレスや精神的なダメージを負っている可能性があります。
    • 産業医などの専門家によるカウンセリング、相談窓口の設置など、心理的なサポートを速やかに提供します。
    • 必要に応じて、休職や配置転換などの措置も検討し、社員の心身の健康回復を最優先します。また、プライバシーへの配慮を徹底します。
  • 事例の共有とマニュアルの改善
    • 発生したカスハラの事例を匿名化するなどして社内で共有し、類似ケースへの対応力を高めます。
    • 共有した事例に基づき、既存のカスタマーハラスメント対応マニュアルの内容を見直し、より実効性の高いものに改善します。全社員に対し、マニュアルに基づいた定期的な研修を実施し、組織全体の対応スキルと意識の向上を図ります。

貴社のカスハラ対策をサポートします

弊社では、貴社の業種や規模に合わせたカスタマーハラスメント対策のコンサルティングサービスを提供しています。

主なサービス内容

  • カスハラ対応マニュアルの作成支援:具体的な事例に基づいた実践的なマニュアルを構築します。
  • 社員向け研修プログラム:カスハラの基礎知識や対応スキルについて学び、グループディスカッションを通じて実践的な研修を実施します。
  • 外部専門家との連携サポート:必要に応じて弁護士等への連携をサポートします。

カスハラ対策に関するご相談はネクステップまでお気軽にご相談ください。